薩摩硫黄島 鬼界カルデラ調査

カテゴリ
事例紹介 
タグ
プロジェクト  海洋調査 

⻤界カルデラ ジオパーク構想に技術提供

2010年9月、九州大学の清川昌一准教授と太古代の地球環境の化石といわれる鹿児島県三島村薩摩硫黄島の海底調査を実施しました。
竹島と硫黄島及び周辺の岩礁は中新期琉球火山脈に属する大型カルデラで、七千三百年前に大噴火した鬼界カルデラの北西縁にあたる陸上部分。この大型カルデラを含む海底地形をジオパークとして観光や教育に役立てたいという構想があり、周辺海底の精密な地形調査を実施しました。

マルチビーム測深機を使用した海底調査開始

本プロジェクトは、三島村・九州大学院理学府 地球惑星科学科との共同研究で2010年から2011年に渡る2期調査を行い薩摩硫黄島・竹島を含めた鬼界カルデラ全体の海底調査を実施しました。 ナローマルチビーム測深機(R2-SONIC2024)での調査にて水深約400mまでの海底地形状況を捉えました。データから海底に多数の海底火山が存在し起伏した地形を確認することができました。

 

薩摩硫黄島 調査風景

 

高度な技術で精密な海底地形を表現

7300年前に巨大噴火をおこし、海底に水没した世界で最も新しい水没巨大カルデラの全貌が今回明らかになりました。
海水をはぎ取ると、北西・南東約25km、北東・南西約15kmキロメートルの楕円形な巨大カルデラが現れます。薩摩硫黄島・竹島はカルデラ外輪山の一部であることがわかります。カルデラ谷は400~650mあり、中央火口丘が瀬をつくっており、良好な漁場となっていました。
この精密な三次元地形データは動画映像を作成し三島村へ進呈しました。

精密三次元地形画像

博物館開設に貢献

今回調査した大型カルデラを含む海底地形をジオパークとして観光や教育に役⽴てたいという構想から、周辺海底の精密地形調査に至りました。当社は取得したデータから⻤界カルデラのジオラマを作成し寄贈しました。その後、博物館開設に貢献したとして感謝状を授与されました。

当社寄贈ジオラマ

当社寄贈ジオラマ

博物館・展示室テープカット

鹿児島県三島村より感謝状を授与されました

関連記事

東京ビッグサイト WIND EXPO 春 2025 に出展!

「Unreal Engine Meetup in Shizuoka」に水中考古学VR体験ブース出展!

下田土木職員様へICT活用・ドローン技術を紹介

千葉県御宿町 スペイン船「サンフランシスコ号」調査