
海の健康を守るために必要な技術
海洋環境調査の定義
海洋環境調査は、海洋の生態系や資源を保護し、持続的に活用するために行われる科学的調査です。
これには、海底のマッピング、生物の生息環境の監視、そして環境変化の影響を分析する作業が含まれます。
調査結果を基に、保護活動や資源管理の戦略が立てられます。
ウインディーネットワークの海洋環境調査の目的
当社は、海洋生態系の保護と資源管理を支援するため、独自開発の調査機器などを
活用し精密な調査を行っています。
調査対象には、海底マッピング、サンゴ礁・藻場の状況確認、そして海底放射能観測が含まれます。
海底マッピングシステム
当社では、海底マッピングシステム「SSS」やその後継モデル「SSS-100」を使用し、海底の3Dマッピングを高精度で行います。
これにより、海底の詳細な構造を把握し、環境保護活動に活かせるデータを提供します。

SSS
「SSS」は海底オルソ地図を作成するために開発した6連カメラアレイです。海底で藻類もビデオ撮影画像からピントの合った画像を秒間4コマ程度抽出しオルソ化し正確に途切れる事なく連続した画像を生成できます。
※「SSS」は東京大学 水野勝紀准教授との共同開発であり、特許(第6855651号)を取得しました。

SSS-100
「SSS-100」は、ROVに4つの光学カメラをアレイ状に配置し、フォトグラメトリ技術を用いて高分解能な海底オルソ画像・3Dモデルを構築するシステムです。
水深100mの深度域でも調査が可能で、ダイバーや小型水中ドローンでは困難だった領域のマッピングに対応します。
サンゴ礁分布状況調査
サンゴ礁の保護には精密な調査が求められます。
「SSS」や「SSS-100」を活用することで、サンゴの健康状態や形状、白化の兆候を記録し、保全活動に役立てています。
藻場分布状況調査
藻場の調査では、マルチビーム音響測深機を使用し、植生や底質を精密にマッピングします。
このデータにより、藻場の生態系保護と水質改善に向けた対応が可能となります。
無人観測船による海底放射能観測
無人観測船「Windy-3S」を活用し、海底の放射能測定を陸上基地から安全に行っています。
この船は、遠隔監視で海洋の定点観測を実施し、放射能データを正確に収集します。
海洋環境調査の重要性と今後の展望
ウインディーネットワークは、海洋環境調査を通じて、持続可能な資源管理と環境保護に貢献しています。
今後も、より精密なデータ収集と分析を進め、海洋保護活動の質を向上させていきます。
海洋環境調査