
水中遺跡の3Dモデルを、誰もが体験できるVR空間へ
Unreal Engine(UE)は、Epic Gamesが開発した3Dリアルタイムグラフィックスエンジンです。ゲーム開発だけでなく、映画制作、建築シミュレーション、そして最近ではVRコンテンツやデジタルツイン構築にも広く利用されています。
リアルタイム3Dのコア技術
UEは次の先進機能を通じて、圧倒的なリアルタイム表現を実現します。
- Nanite:膨大なポリゴンモデルを高精度かつ滑らかに描画
- Lumen:動的に変化するライティングと反射をリアルタイムに再現
- Blueprint:ノンプログラマでも視覚的に処理ロジックを構成可能
- クロスプラットフォーム:PC、モバイル、VRなど多様な環境で動作可能
ウインディーネットワークの活用シーン
当社は、海底遺跡や戦争遺物などをフォトグラメトリやマルチビーム測深を用いて3Dモデル化し、それをUnreal Engine上に取り込むことで、VR空間での“海底散歩”体験を提供しています。
代表的な事例として、伊豆東海沖に沈む江戸幕府の鬼瓦や下田沖で発見された特攻潜水艇「海龍」を3次元モデル化し、海中VR展示として構築。これらは文化庁にも紹介実績があり、誰もが歴史を没入体験できる「デジタルツインVR化」の先進的事例として注目を集めています。
なぜUnreal Engineを使うのか?
- 高品質な没入体験:リアルな光・影・質感によって、水中遺跡の雰囲気を忠実に再現
- インタラクティブ性:視点の移動や注目ポイントの情報表示など、体験者の操作性を柔軟に設計可能
- 拡張性と再利用性:展示会・教育・観光など、目的に応じたカスタマイズが容易
導入のポイント
3DモデルデータとUEを組み合わせることで、ただの再現ではなく“体験としての文化財保存”を実現できます。ウインディーネットワークでは、フォトグラメトリ計測からモデル構築、Unreal EngineでのVR組み込みまで一貫サポートを行っています。
まとめ
Unreal Engineは、ゲームエンジンとしての強力な表現力を活かし、実測データをもとに“体験する文化財保存”を可能にします。当社はこれを活用し、水中文化財調査の成果を没入型VRコンテンツとして提供し、歴史を平等に学ぶ新たな可能性を切り拓いています。
水中文化財調査