OCEANOGRAPHIC SURVEY
水中文化財調査
当社が行う水中文化財調査とは
ウインディーネットワークが行う水中文化財調査は、海底や湖底に眠る歴史的・文化的価値のある遺物や構造物を最新技術で調査し記録して可視化する取り組みです。
当社は3D点群モデル化や3D深浅測量、水中映像撮影などを活用し文化財のデジタル保存と公開を実現しています。フォトグラメトリやゲームエンジン(Unreal Engine)によるVR再現にも取り組み誰でも過去の歴史を学び体感できるデジタルツインの構築を進めています。
水中文化財を仮想現実VRで体感
フォトグラメトリ技術(3次元写真測量)、海底地形測量技術(マルチビーム音響測深)、そしてゲームエンジン(Unreal Engine)を組み合わせ、水中文化財をリアルに再現いたします。
制約の多い水中環境で正確なデータを取得するために、高度な水中撮影手法を採用し、形状や色彩を忠実に復元します。当社はゲームエンジン(Unreal Engine)上でVRを構築し、水中遺跡の海底散歩をも実現いたしました。
誰もが過去の歴史を平等に学び、容易に体感できるデジタルツイン技術です。水中文化財の現状保存など情報共有のツールとして多様な用途に対応できます。
海中デジタルツインで再現した水中文化遺産
三葉葵が刻まれた鬼瓦
伊豆東方沖の海底で、徳川幕府の象徴である三葉葵の紋章が刻まれた瓦が発見されました。
良好な保存状態を保つ沈没船遺跡として歴史的にも重要な遺構の一つです。
戦争遺跡「特攻潜水艇 海龍」
静岡県下田市須崎沖の海底調査により、旧日本海軍の特攻潜水艇「海龍」が発見されました。
海龍は、体当たり攻撃を前提として開発された特攻兵器であり、歴史的価値を持つ戦争遺産です。
事例一覧
世界文化遺産に認定
ナン・マドール遺跡調査
2013年ナン・マドール海底遺跡調査で三次元海底地形図作成、海底撮影、潜水による岩質調査を実施した。
海底72mに沈む
スカンジナビア号
水深72mの海底に沈む、かつて豪華客船として活躍したスカンジナビア号の船影が、マルチビーム音響測深機調査で確認された。
中世に造られた遺構の謎
長崎県対馬矢櫃総合調査
海底地形調査、ドローン写真測量、海底マッピングシステムを使用し、矢櫃全体の3次元モデルを作成した。
十和田湖湖底に沈む
旧陸軍機発見
戦時中に十和田湖に墜落した旧陸軍機を超音波ソナー・ROVで捉え映像を公開し大きな話題に。
奄美大島
海底にて米戦闘機発見
鹿児島県瀬戸内町と合同調査で大島海峡初の海底調査を実施し、水深45mの海底で米軍戦闘機を発見。
「エルトゥールル号」の
海底調査
オスマン帝国時代の軍艦を探査する調査に、日本・トルコ・アメリカなど4ヶ国が参加し、日本のチームとして参加した。
地元団体に協力
浜名湖の幻の戦車捜索
浜名湖に沈められたとされる日本陸軍の「四式中戦車チト」。当社の調査技術で地元の団体に協力し捜索した。
伊豆東方沖
江戸幕府の紋様瓦
海底地形測量・動画映像を基に、フォトグラメトリとゲームエンジンを組み合わせてVRで忠実に再現し公開。
西アフリカガーナ
地層調査
九州大学、熊本大学、茨城大学、ガーナ大学と共に、22億6千万年前の地層「アシャンティーベルト」の調査に参加した。
長崎県五島列島
海底に眠る潜水艦調査
日本テレビ「バンキシャ!」の調査協力で、海底200mに眠る旧日本海軍の潜水艦「伊402」を高精度音波探査で捜索した。
日本海で
北前船を発見
江戸時代、日本海や北海道から江戸・大阪へ特産物を運んでいた北前船を超音波計測により発見した。
下田市須崎沖
潜水艇「海龍」発見
音響ソナーによる調査で、旧陸軍の特攻兵器「海龍」を発見した。動画・写真撮影を行い、3次元データを作成した。
長崎県五島列島沖
海底に突き刺さる潜水艦
五島列島沖、水深200mの海底で、1946年に連合軍により海没処分された潜水艦が垂直に突き刺さった姿を捉えた。
400年前の沈没船を捜索
サンフランシスコ号
千葉県御宿沖で難破したスペイン船“サンフランシスコ号”。当社は海底地形図を作成し大学へ提供した。
「呂号第500潜水艦」
若狭湾で発見
GHQにより海没処分された日本海軍の潜水艦探索プロジェクトに参加し、発見した。調査の様子はリアルタイムで公開。
沈没した幕末の洋式軍艦
「昇平丸」調査
北海道上ノ国町沖合で沈没した軍艦「昇平丸」の探索調査で、サイドスキャンソナーによる探査を行った。
青函連絡船として活躍
第四青函丸函館沖で発見
1945年に米軍機の攻撃により沈んだ第四青函丸。北海道函館沖水深70m地点で青函連絡船の撮影に成功した。
幕府海軍軍艦
「咸臨丸」探索
江戸幕府の海軍軍艦「咸臨丸」が沈没したとされる場所で、木製遺物を確認したポイントを中心に海底地形調査を実施した。
水中文化財3次元点群モデル化
鹿児島県徳之島3町合同海底地形調査
徳之島3町は、文化財保護のための海洋調査と位置づけて地域の資産を発掘することにより、まちづくりに活かす試みに挑戦しています。海底3D地形モデルの整備から3町合同調査をスタート。調査地点の詳細な3次元海底地形図が得られたことで、遺跡の位置や過去の調査内容を地図上に正確に描写することができました。
徳之島水中3D-GIS