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終戦直後の平和の象徴「緑十字機」海底探索

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終戦直後の平和の象徴「緑十字機」海底探索

終戦から80年「緑十字機」海底探索に協力

2025年7月、戦後80年を迎える節目として、終戦直後の平和の象徴とも言える航空機「緑十字機」の海底探索に協力しました。
本探索は、機体の歴史を後世に伝えることを目的とした実行委員会によるプロジェクトの一環であり、磐田市の市民団体、商工会議所、そして地元自治体や民間企業が一体となって取り組んでいます。

緑十字機

 

緑十字機とは

「緑十字機」は、終戦交渉のために派遣された軍使を乗せ、1945年8月にフィリピン・マニラへ向かった航空機です。機体は白く塗られ、非戦闘を示す緑の十字が描かれていました。2機のうち1機は帰還途中に静岡県磐田市の鮫島海岸に燃料切れで不時着。乗員は住民に救助され、無事に帰還しました。

2006年には、尾翼の一部が鮫島海岸の砂中から発見され、現在は磐田市埋蔵文化財センターで展示されています。

歴史的事実の証明と平和の継承

緑十字機の正確な不時着地点や、その後の海中での位置は現在も不明のままです。今回の探索は、機体の一部が今なお遠州灘沖に沈んでいる可能性があるとの証言や記録をもとに計画されました。目撃証言や過去の調査情報をもとに、初の本格的な広域海中調査として実施されました。

調査機材確認
遊漁船「喜勝丸」
海底面の確認

ウインディーネットワークは海底探索に協力

調査は2025年7月12日〜13日の2日間、福田漁港を拠点に実施されました。当社の海洋調査メンバーと実行委員会のメンバー約10人が乗船し調査を開始。福田漁港沖の漁礁のような海底をマルチビーム音響測探機で調査し、その後鮫島海岸沖東側へ約3km、幅450〜500mの範囲をローラー作戦方式での探索を行いました。

調査開始前の取材

調査開始前の会見の様子

マルチビーム音響測深機により海底の形状を確認

報告会の開催について

本調査の成果と記録について、2025年7月24日(木)13:00より、磐田商工会議所にて報告会が開催される予定です。当日は、緑十字機不時着80年記念大会実行委員会 鈴木裕司会長および、当社代表 杉本憲一が登壇し、調査結果についてご報告いたします。

さらに、8月20日には「緑十字機不時着80年記念大会」において、今回の調査結果が正式に発表される予定です。

未来へつなぐ記憶

今回の調査では、機体の発見には至りませんでしたが、関係者からは「記録として残すこと、探索の意志を次につなぐことに意味がある」との声が寄せられています。当社代表・杉本も「敗戦下でも人助けを行った日本人の誠実さを象徴する機体。知らなかった人には新しい歴史として知ってもらいたい」との思いを語っています。

今後の調査継続について

当社は、今回得られた地形データやソナー反応の分析結果をもとに、関係機関と協力しながら今後も調査を継続してまいります。平和の象徴である緑十字機の姿を、いつの日か見つけ出し、未来へと語り継ぐことを目指します。

今後もウインディーネットワークは最先端の技術を駆使し、地域社会と連携しながら、記憶を未来へつなぐ海洋調査を進めてまいります。

メディアでの紹介

2025年7月13日、静岡第一テレビのニュース番組にて放送されました。「80年前 日本の降伏文書を空輸中に燃料切れで不時着 磐田市沖で緑十字機を海底探査(静岡)

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